レセプト返戻!国保から社保へ返戻再審査請求の処理はどうしたら良い?

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医療事務歴約20年、アラフォー1児のママで、元医療事務です。

面接受付担当も経験、陰の採用担当者でした!

こんな悩みを解決できる記事を用意しました。

医療機関は、毎月、支払基金と国保連合会にレセプトを提出します。

その後、レセプトの記載に不備がある場合は、レセプト返戻と言って、レセプトが医療機関に返ってきます。

その処理を行わないと、医療機関に報酬が入りません。

記事の前半では『国民健康保険レセプト返戻が来る理由(保険内容)』を解説し、

後半では『レセプト返戻!国保から社保へ返戻再審査請求の処理』について紹介するので、参考にしてくださいね!

この記事を読み終えることで、レセプト返戻が来る理由と、返戻再審査請求の処理がわかると思います。

レセプト点検を勉強したいのであれば、レセプト点検の本を購入して勉強をするか、医療事務講座の受講がおすすめです!

国民健康保険レセプト返戻が来る理由(保険内容)

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国民健康保険レセプト返戻が来る理由は、いくつか考えられます。

実際、クリニックのレセプト返戻のほとんどが、保険登録のミスが多いですね。

レセプト返戻をみて、何故返戻になったのか?の理由を確認し、修正し、再提出を行わないと、医療機関に報酬を得ることが出来ず、医療事務のあなた自身の給料にも影響が出ますので、対策が必要ですよ。

1つずつ解説していきます。

保険証の資格喪失後の受診

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保険喪失後の受診で、レセプト返戻が来ることが一番多いですね。

実際の例をあげてみます。

国民健康保険喪失後の受診の例

会社を退職
今まで使用していた健康保険協会の保険を返還し資格喪失(社保資格喪失)
市区町村国保に加入
社保資格喪失証明書を会社で発行してもらい、自分の住んでいる市区町村の国民健康保険課に行くと、市区町村国保の加入手続きが出来る
医療機関に市区町村国保を持参し受診
市区町村国保を3月30日に持参し、医療機関を受診。
4月1日から再就職、健康保険組合に加入
再就職をしてが、保険証が発行されるまでに時間がかかる。4月1日現在、手元にある保険証は市区町村国保。 
再度医療機関に市区町村国保を持参し受診
まだ手元に、健康保険組合の保険証が届いていなく、4月4日に医療機関に受診時に、市区町村国保を持参し受診。

患者さんが保険証が4月1日から変更になっていることを医療機関で話さなければ、医療機関は市区町村国保を確認し、患者さんは市区町村国保で受診をします。

国民健康保険から資格喪失後の受診の連絡が来る
4月1日に健康保険組合に加入になった時点で、市区町村国保の資格は喪失されるが、患者さんは実際に市区町村国保を持参して医療機関を受診した場合、医療機関に落ち度はないが、資格喪失後の受診のレセプト返戻が来ます。

患者さんが保険証が変更になることを言われない限り、上のような場合の資格喪失後の受診を防ぐことは出来ません。

そして、市区町村国保は国保連合会、健康保険組合は支払基金、審査支払機関が違うため、医療機関にレセプト返戻が来ます

ほとんどの場合は、レセプトに新しい保険者・記号・番号が記載されていて、その通りに修正し再提出を行えば、報酬を得ることが出来ますよ。

保険証の保険者番号・記号・番号の違い

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何処の保険者に請求すれば良いのか?わからない場合、レセプト返戻が来ます。

電子カルテやレセコンに保険者番号・記号・番号を入力ミスをした場合

市区町村国保で引っ越しをされた場合は、引っ越しをされた先で、患者さんが保険証の変更の手続きをします。

その為、新しい市区町村国保を持参された場合は、電子カルテやレセコンの保険者を修正登録を行わないと、レセプト返戻が来ますよ。

実際に、患者さんが持参した保険証を確認する時、いつから保険者が変更になったのか?気を付けて確認をしましょう

保険者は変更がないが、記号・番号が変更になっている場合

久しぶりに来院された患者さんの場合は、患者さんが現在加入している保険証は市区町村国保、その前は健康保険組合、その前は市区町村国保だった場合もあります。

そして、医療機関に受診した際は、健康保険組合の前の市区町村国保加入時に受診をしたのが最後で、久しぶり来院された。

なので、電子カルテやレセコンの保険者番号が一緒だったので、その保険者番号で領収証を作成したが、実際は記号・番号は変更になっていたのに気づかなかった

こんな場合は、レセプト返戻が来ることがあります。

その為、保険証確認時は、保険者番号・記号・番号の数字をよくみて、落ち着いて入力をすることを心掛けましょう!

保険種別1・保険種別2・本人家族区分の違い

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保険種別が違う場合は、レセプト返戻になることもあります。

  1. 前期高齢者から後期高齢者医療に変更になっているのに、保険種別1が、国保で請求されている
  2. 本人なのに、家族で請求されている
  3. 0高外7なのに、8高外一で請求されている

この場合、電子カルテやレセコンを修正登録する際に、何かを設定し忘れたか?何かを設定してしまったか?が考えられるので、保険証が変更になった時のやり方を復習をして、電子カルテやレセコンを修正登録をし直す必要があります。

0高外7なのに8高外一で請求をしている場合は、3割なのに2割で請求をしていたか、3割なのに1割で請求をしていたか、どちらかになり、医療機関の患者自己負担金も変わってきますね。

その際、報酬をどのように得るのか?医療機関の考えにもよりますので、確認が必要ですよ。

実際に、電子カルテやレセコンの保険証割合の設定の保険種別や保険区分のところを修正しないと、保険種別は正しく表示されないこともあるので、注意が必要

生年月日の違い

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最初の平成なのか?昭和なのか?を間違えて設定をし、何年何月何日はあっていることはよくあります。

  • 1.明治
  • 2.大正
  • 3.昭和
  • 4.平成
  • 5.令和
  • 平成生まれなのに、昭和生まれで登録をしてしまった
  • 令和生まれなのに、平成生まれで登録をしてしまった

今だと、令和生まれと平成生まれだと値段や加算が違いますので、気を付けて登録をしましょう

男・女の違い

落ち着いて入力をすれば間違えることは少ないのですが、1男、2女、なので数字を間違えてしまうとレセプト返戻がきます。

ほとんどの場合、新患の方が多いので、新患登録をした場合は、2人の目でチェックするなど対策を行うと防げますよ。

次は、国保から社保へ返戻再審査請求の処理のやり方を紹介します。

レセプト返戻!国保から社保へ返戻再審査請求の処理

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国保から社保へ修正を行う場合は、診療録(カルテ)の1号用紙の保険登録が違っているので、そこから修正を行います。

診療録(カルテ)は、1号用紙、2号用紙、3号用紙、セットです。

例「1年10月分、国保から社保加入をされていた。電子カルテやレセコンの保険確認画面を確認したら、患者さんから提示されたのは、国保だった。」

医療機関は保険確認業務を行っていたので、落ち度はない場合、レセプトの返戻に、保険者番号、記号、番号、本人家族の内容の記載がある場合が多いです。

しかし、社保は支払基金へ提出する。国保は国保連合会へ提出する。

その為、国保から社保へ加入していたレセプトは医療機関に返戻されることがほとんどです。

保険証のレセプト返戻は、診療録1号用紙の記載が違っていた為なので、1年10月分の1号用紙の保険者を修正する必要がありますね。

よく行うミスは、返戻が来た日から電子カルテやレセコンに保険者を登録する方がおられますが、

返戻は過去のものなので、過去の日付まで戻って保険者の登録を行わないと、レセプト返戻の修正が出来ないので注意が必要です!

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診療録1号用紙、2号用紙、3号用紙はセット

1年10月分の1号用紙の保険者を変更する作業をする

1号用紙、2号用紙、3号用紙はセットなので

2号用紙の診療内容も保険者を変更する

3号用紙の会計カードも保険者を変更する

1年10月の受診日から社保を登録する(診療録1号用紙の作成)
レセプト返戻に記載されている社保の保険者番号、記号、番号、本人家族の内容を、電子カルテやレセコンに1年10月の受診日から登録します。
1年10月の受診日の全ての診療内容を社保へ移動する(診療録2号用紙の移動)
1年10月分の受診日の国保の保険者に登録されている診療内容を、登録した社保の保険者に移動します。

病名、初再診、処置行為、検査、処方内容などを、社保の保険者に移動します。 

1年4月の受診日の全ての会計カードを社保へ移動する(診療録3号用紙の移動)
1年10月分の受診日の国保の保険者に登録されている会計カードのデーターを、登録した社保の保険者に移動します。
1年4月分の受診日の全ての領収証の発行画面を確認する
診療録の1号用紙、2号用紙、3号用紙を全て、社保にデーターを移したあと、社保の領収証が出るか?画面で確認します。

国保のデーターの総点数が0になり、請求なしになっているか?確認します。

国保の返戻されたレセプトの総点数と、社保の領収証に記載されている領収証の総点数が一緒か?確認します。

一緒であれば、社保にデーターが移ったことになります。

1年10月分のレセプトを画面に表示して確認する
実際にレセプトを表示をしてみて、社保の保険者番号、記号、番号、本人家族の内容があっているか?総点数はあっているか?確認します。

あっていれば、国保の保険者番号に記載されていた内容が、社保の保険者番号に移ったことになります。

1年10月分のレセプト返戻再請求の処理をする
電子カルテやレセコンを使用して、レセプト返戻再請求の処理をします。

電子カルテやレセコンのやり方をみて、処理を行わないと、せっかくデーターを移したのに、提出が出来ません。

提出が出来ないと、医療機関に報酬が入りません。

修正を行ったら、返戻の総括表を作成し、レセプト返戻再請求の処理を行います。

まとめ:保険の勉強は医療事務講座がおすすめ!

上記で紹介した『国民健康保険レセプト返戻が来る理由(保険内容)』と『レセプト返戻!国保から社保へ返戻再審査請求の処理』を参考にしてみて下さい!

  1. 国民健康保険からレセプト返戻が来る理由は、保険内容の不備のことが多い
  2. 資格喪失後の受診や記号番号など、入力ミスが多い
  3. 国民健康保険から社保へ変更した場合は、診療録1号用紙から修正をし、社保のレセプトを作成する必要がある

あくまでも私の経験上ですので、ご了承ください。

医療事務の初心者向けに紹介しました。

今は、自動的に保険証の番号が電子カルテやレセコンに入力できる医療機関もありますが、きちんと入力出来ているかを人の目で見て最終確認をした方が、ミスは防げますよ。

レセプト点検の勉強になる本も出版されているので、勉強をしたい方は購入を検討してみても良いかもしれません。

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